基本操作


以下に、 Image-Pro Plusの基本的な操作をご紹介します。操作の内容は以下の通りです。

注記:以下の操作内容はImage-Pro Plus Ver.4.5のものですが、ver.4.0でも同様に操作できます。

この練習には、 約 20分かかります。

準備:Image-Pro Plusをまだ起動していない場合は、Windowsの「スタート」メニューの「プログラム」にある Image-Pro Plus Demo 4.5 から Image-Pro Plusをクリックして起動します。起動したら、以下の操作を開始できます。




■ 第1の画像を開く

ここでは、最初の画像として、細胞の画像を開きます。

  1. File (ファイル)メニューから、Open(開く)コマンドを実行します。Open File (ファイルを開く) ダイアログボックスが表示されます。



  2. Image-Pro Plusのアプリケーションフォルダ(通常はC:\IPP4Demo)にある Images フォルダをダブルクリックします。Open Fileダイアログボックスのファイルリストに、Images フォルダの中身が表示されます。

  3. ファイルリストにある"Slide.tif"をクリックします。"Slide.tif"のファイル名が、ファイルリストで反転表示されます。これは、このファイルが選択されていることを示します。

  4. Open(開く)ボタンをクリックします。

  5. Image-Proは、"Slide.tif"の画像を、一つの画像ウィンドウとして開きます。




>> 次のステップ「BCGつまみを使用して画質を改善する」に進みましょう。




■ BCGつまみを使用して画質を改善する

次に、輝度、コントラスト、ガンマ調整つまみ(BCGつまみ)により画質を改善します。このステップでは、画像の表示だけでなく、画像のピクセルの値も変更します。

まず、画面上部のツールバーにあるコントラスト強調ボタン()をクリックして、BCGつまみを表示します。


1. 最初に、「輝度」の値を増加させます。

    画像が全体的に暗いので、輝度つまみ()で画像を明るくします。

    カーソルを、輝度つまみ()のの上に置きます。つまみの下に「70」と表示されるまで、「輝度」つまみを上へドラッグします。これにより画像の輝度が増加し全体的に明るくなります。


2. 次に、「コントラスト」の値を増加させます。

    背景とオブジェクトを見分け易くするために、コントラストつまみ()で画像のコントラストを強くします。カーソルを、コントラストつまみ()のの上に置きます。

    つまみの下に「76」と表示されるまで、コントラストつまみを上へドラッグします。これにより、画像内の細胞(小さな円形のオブジェクト)と背景のコントラストが大きくなります。


3. 「ガンマ」の値を減少させます。

    明るい背景の輝度の違いをさらに詳しく表示するために、ガンマ値を減少させます。ガンマ値を低くすると、画像の明るい部分のコントラストが大きくなります。ガンマ値を高くすると、画像の暗い部分のコントラストが大きくなります。

    カーソルを、ガンマ補正つまみ()のの上に置きます。つまみの下に「0.9」と表示されるまで、ガンマ補正つまみを下へドラッグします。

    これで、画像内にある背景、気泡、細胞、細胞核等の要素が全て見分けられるようになりました。


4.
画像内の細部を見分けるには、ツールバー上にある虫眼鏡型のズームツールボタン()をクリックします。
クリックするとボタンが水色になり、アクティブになったことを示します。
この状態でカーソルを画像の中に入れると、カーソルが虫メガネの形になります。画像内の拡大したい部分をクリックします。


1回クリックする度に、画像の表示サイズが2倍になります。

5.
画像の状態を確認したら、[Shift]キーを押しながら画像内をクリックします。
1回クリックする度に、画像の表示サイズが1/2に縮小されます。

画像の表示サイズが元に戻ったら、ズームツールボタンをもう一度クリックして非アクティブにします。
6.
最後に、上記の操作で変更した輝度、コントラスト、ガンマを画像に書き込みます。
これまでの手順で実行した輝度の設定値は、まだ画像データに反映されていません。BCGつまみで行なう設定の結果は、画像のピクセルの値を変換する“Lookup Table” (LUT:ルックアップテーブル)に反映されます。その結果、画像の表示は設定に従って変化しますが、画像データはもとのままで変更されません。画像データを永続的に変更するには、 ルックアップテーブルの値を画像に適用(Apply)する必要があります。

BCGつまみの下にある Apply (適用) ボタンをクリックします。

"Apply lookup table to the image data?"(ルックアップテーブルを画像データに適用しますか?)というメッセージが表示されます。



OKボタンをクリックします。

これで、輝度、コントラスト、ガンマの調節が実際に画像に書き込まれます。Apply ボタンをクリックすると、輝度、コントラスト、ガンマ補正つまみが全て元の位置に戻ることに注意して下さい。


>> 次のステップ「画像の一部分を切り出して第2の画像を作成する」に進みましょう。



■ 画像の一部分を切り出して第2の画像を作成する

このステップでは、前のステップで画質を改善した画像の中の一部分を、AOI (Area Of Interest:「対象領域」、「領域指定」)ツールで囲みます。次に、このAOIで囲まれた部分を切り出して、新規画像を作成します。

1. 画面上部のツールバーにある矩形AOIボタン()をクリックします。


2. カーソルを、前のステップで開いた"Slide.tif"の画像ウィンドウに移動します。



3. 次に、マウスの左ボタンを押しながら、カーソルを右下方向へドラッグします。


4. 画像内に AOI が表示された状態であることを確認します。


>> 次のステップ「画像のリサイズ、回転、反転」に進みましょう




■ 画像のリサイズ、回転、反転

次に、前のステップで新規作成した画像のリサイズ、回転、反転を行ないます。

  1. 上の 4.で新規作成した画像がアクティブになっていることを確認します。

    確認したら、Edit (編集)メニューから Resize (サイズ変更)コマンドを実行します。

    Resize Image (画像のサイズを変更)ダイアログボックスが表示されます。



    Width (幅)の数値を「200%」に増やして下さい。

  2. Resize ImageダイアログボックスのOKボタンをクリックします。

    大きい新規画像が開きます。



    この画像は、前のステップの 4.で作成した画像を拡大複製したものです。

    Resize コマンドは、画像の解像度を変更することで画像を実際に拡大・縮小します。拡大するときはピクセルを補間し、縮小するときは間引いています。

    これに対し、「ズームツール」()は、画像の解像度を変更せずに、画像の表示のみを拡大・縮小するツールです。

  3. Edit メニューの Rotate (回転)コマンドを選択します。


    RotateダイアログでRotate Image 90 deg. Clockwiseを(90°右回り)選択し、OKボタンをクリックします。




    これにより、上の 2.で作成した画像を時計回り(右回り)に 90(回転した画像が作成されます。


    回転した画像は新規画像ウィンドウ("untitled")に表示されます(下図)。



  4. Enhance (強調)メニューから Invert Image (画像を反転する)コマンドを実行します。

    この操作で、画像が白黒反転し、写真の「ネガ」のような画像になります。



  5. 最後に、Window (ウィンドウ)メニューのClose All (全てを閉じる)コマンドを実行します。

    保存されていない画像を保存するか、それとも破棄するか確認を求めるメッセージが表示されます。



    本デモ版では、画像を保存することができませんので、No All (全て破棄)ボタンをクリックします。これで、画面上の全ての画像が閉じます。

  6. File (ファイル)メニューの Exit (終了)コマンドをクリックします。


以上で、基本操作のチュートリアルは終了です。

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"Macro"メニューの「デモマクロ」(Image-Pro Plusの各種機能をご紹介します) もお試し下さい。