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ソリューション 一部が凝集している粒子のカウント・測定

Q: 粒子のカウントをしているが、粒子が凝集してクラスタになっている箇所が多く、カウント結果が不正確になる。カウント結果を自動補正できないか。

A: ほぼ同一サイズの粒子が写った画像であれば、Image-Pro Plusの「クラスタ解析」機能で対応できます。クラスタ解析機能は、凝集した粒子を分離せずに、その個数を推定する機能です。

クラスタ
注記: Image-Pro Plusのクラスタ解析機能では、画像内に最も多数存在するオブジェクト群の平均面積を粒子の典型サイズに定め、それよりも極端に大きいオブジェクト群を クラスタと判断します。クラスタの面積を典型サイズで除算することで、クラスタ内の粒子の個数を推定します。粒子のサイズが全く不均一のときや、粒子のカ ウントだけでなく粒径・アスペクト比等の測徴が必要な場合は、クラスタ解析機能では測定できませんので、凝集した粒子を分離してからカウント/サイズで測 定する必要があります。粒子の分離には、"Count/Size" (カウント/サイズ) ダイアログの "Edit" (編集) メニューにある "Watershed Split" (Watershed 分割) フィルタ等の円形分離フィルタを使用したり、次のリンクでご紹介している方法を応用します。
凝集した粒子を分離する
凝集した粒子の計を測定する

Image-Pro Plus のクラスタ解析は、カウント/サイズの独立したコマンドとしても、またカウント/サイズの測定項目としても使用可能です。使用手順は以下の通りです。


● "Cluster" (クラスタ) コマンドを使用する手順:
  1. 粒子の画像を開き、"Measure" (測定) メニューの "Count/Size" (カウント/サイズ) を使用して、通常の手順で粒子をカウントします。
粒子をカウント
  1. その後、"Count/Size" (カウント/サイズ) の "Measure" (測定) メニューから "Cluster" (クラスタ) コマンドを実行します。
これで、"Cluster Information" (クラスタ情報) ウィンドウと "Classification" (分類) ウィンドウが開き、クラスタ解析結果が表示されます。
クラスタ解析を実行

画像内の単一オブジェクトは緑色、クラスタは赤で色分け表示されます。
単一オブジェクトの個数とクラスタ内オブジェクトの個数を合計した値は、"Cluster Information" (クラスタ情報) ウィンドウの "Total objects" (オブジェクト合計数) に表示されます。下図の例では、48個が合計の個数です。
合計個数


● カウント/サイズの測定項目でクラスタ内個数を算出する手順:
  1. 画像を開き、"Measure" (測定) メニューの "Count/Size" (カウント/サイズ) を実行して、カウント/サイズを起動します。
  2. "Count/Size" (カウント/サイズ) ダイアログの "Measure" (測定) メニューから "Select Measurements" (測定項目) を実行し、"Measurements" (測定項目) 欄で "Cluster" (クラスタ内個数) を選択してから "OK" をクリックします。
クラスタ内個数を選択
  1. その後、通常の手順で粒子をカウントします。

  2. 測定結果を表示させるには、"Count/Size" (カウント/サイズ) ダイアログの "View" (表示) メニューで "Statistics" (統計) を実行します。
単一オブジェクトの個数とクラスタ内オブジェクトの個数を合計した値は、"Cluster" (クラスタ内個数) 列の "Sum" (合計) に表示されます。下図の例では、48個が合計の個数です。

結果を表示

注記: 上図のように、画像内のオブジェクト (粒子) の上に、直接カウント数を表示させることもできます。これを行なうには、"Count/Size" (カウント/サイズ) ダイアログの "Options" (オプション) ボタンをクリックして "Count/Size Options" (カウント/サイズのオプション) を開き、"Label Style" (ラベルの形式) 欄で "Measurement" (測定値) を選択し、"Select Measurement" (測定値を選択する) ダイアログで "Cluster" (クラスタ内個数) を選択します。