Set System（システム基準較正を設定)コマンド

"Calibration"(較正)コマンドの"Set System"（システム基準較正を設定）コマンドは、既存の空間較正データを選択して"System Reference Calibration"（システム基準較正）に設定/変更するのに使用します。

システム基準較正データは、以下の場合に画像に対して自動適用される基準較正データです。

－カメラ、スキャナなどから画像をImage-Proに直接取り込んだとき

例えば、顕微鏡の対物レンズを20倍に固定したまま数十枚の画像を連続で取り込む、という処理を行なう場合、20倍のレンズ用の基準較正データセットをシステム基準較正データに設定してから取り込みを行なうと、取り込んだ画像に対して自動的に20倍レンズの較正が適用されるので、大変便利です。

【基準較正、システム基準較正についての詳細はここ をご参照下さい。】

"Set System" (システム基準較正を設定) コマンドを使用する前に、あらかじめ"Spatial Calibration Wizard" (空間較正ウィザード) コマンドや"Spatial" （空間較正） コマンドで空間較正データを作成し、基準較正データとして保存しておく必要があります。

注記： "Set System" (システム基準較正を設定) コマンドは空間較正で使用します。輝度較正データには使用できません。

一般的な操作手順

1. "Set System"（システム基準較正を設定）コマンドを実行する。"System spatial calibration"（システム基準較正）ダイアログボックスが表示されます。

基準較正データが既に作成されていれば、中央の較正データセット選択欄に表示されます。較正データには、種類別に次のマークが付いています。

－"R"マークの付いた較正データ：　基準較正データ

－"S"マークの付いた較正データ：　現在のシステム基準較正データ

2. (任意) 基準較正データがまだ作成されていない場合は、 ボタンをクリックして"Spatial Calibration"（空間較正）ダイアログボックスを開き、基準較正データを作成する 【"Spatial Calibration"（空間較正）ダイアログで基準較正を行なう手順については、「"Spatial"（空間較正）コマンド 」の項をご参照下さい。】

3. システム基準較正に設定したい基準較正データ ("R") を選択する。これで選択中の基準較正がシステム基準較正データに設定され、"S"のマークが付きます。

注記：

·      Image-Pro上にあらかじめ画像を開いておいてから基準較正データを選択して"Apply"（適用）ボタンをクリックすると、システム基準較正が設定/変更されると同時に、アクティブな画像に対してシステム基準較正が適用されます。その後、画像をTIFF形式(シーケンス画像の場合はTIFFないしSEQ形式)で保存すると、較正データが画像データと共にファイルに保存されます。

·      システム基準較正に設定した較正データのマークが"S"に切り替わらない場合があります。この場合は、一旦"System spatial calibration"（システム基準較正）ダイアログボックスを閉じ、再度"Set System"(システム基準較正を選択)　コマンドを実行して当ダイアログボックスを開けば、正しく表示されます。

·       "System spatial calibration"（システム基準較正）ダイアログの選択欄から"<none>"（なし）を選択して当ダイアログボックスを閉じると、設定されていたシステム基準較正が取り消されます。

"System spatial calibration"（システム基準較正）ダイアログのオプション

·       較正データセット選択欄： この欄で、システム基準較正データに設定したい較正データセットを選択します。この欄で選択された基準較正データには"S"のマークが付き、カメラ等からImage-Proに画像を取り込んだときに、この較正データが自動適用されます。

この欄で"<none>"（なし）を選択すると、設定されていたシステム基準較正が取り消され基準較正データに戻ります。

·        ボタン： このボタンをクリックすると、"Spatial Calibration"(空間較正)ダイアログを開きます。基準較正データセットを作成したいときにクリックして下さい。

·       "Apply"(適用)： Image-Pro上に画像を開き、較正データセット選択欄で基準較正データセットを選択してからこのボタンをクリックすると、現在アクティブな画像にシステム基準較正が適用されます。較正データセット選択欄で"<none>"(なし)を選択してからこのボタンをクリックすると、画像が未較正の状態になります。