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ソリューション カラー合成

"Process"(処理)メニューの"Color Composite"(カラー合成)コマンドを使用すると、複数のグレイスケール(モノクロ)画像を合成してカラー合成画像を作成できます。
合成は、任意の枚数のグレイスケール画像をレイヤとして重ね合わせることで行ないます。重ね合わせる各レイヤには、任意の色(R, G, Bのほか、その混合色)を割り当てることができます。
合成には8/12/16ビットグレイスケールの画像を使用できますが、画像は全て同一サイズで、かつ同一の画像データ形式である必要があります。
合成したカラー画像は、それぞれのレイヤが独立しているため、レイヤ毎に位置を微調整したり、輝度・コントラスト・ガンマ補正値を個別に調節することが可能です。

操作例: 3枚のグレイスケール画像をカラー合成する

  1. 最初に、合成したいグレイスケール画像(ここでは例として、Image-Pro Plusに付属のサンプル画像"DemoRed.tif"、"DemoGrn.tif"、"DemoBlue.tif")を全て画面上に開きます。これらの画像が、"Source Images"(元画像)になります(サンプル画像は、通常はC:\IPWIN...\Imagesのフォルダにあります)。

  2. "Color Composite"(カラー合成)コマンドを実行して、"Color Composite"ダイアログボックスを開きます。


  3. まずダイアログボックス下部の"New"(新規作成)ボタンをクリックしてから、"Source Images"(元画像)欄で"DemoRed.tif"を選択し、"Add"(追加)ボタンをクリックします。

  4. "Select Hue"(色相を選択)ダイアログボックスが開いたら、赤色を選択します。色を選択するには、ダイアログボックス下部の固定色選択パレットをクリックするか、あるいは色相選択スライダをドラッグします。現在選択中の色は"Selected"(選択中の色)フィールドで確認できます。また、"Selected Hue"(選択中の色相)欄には、選択した色相の値(0~359゜)が表示されます。 "Selected"(選択中の色)欄に赤が表示されることを確認してから、"OK"をクリックします。


    上記の操作で、"DemoRed.tif"画像に赤色が割り当てられました。色を割り当てると同時に、カラーの新規画像"untitled..."(新規...)が画面に現れ、その画像内に"DemoRed.tif"が赤色のレイヤとして追加されます。この新規画像がカラー合成画像です。

  5. 次に、"Source Images"(元画像)欄で"DemoGrn.tif"を選択し、"Add"(追加)ボタンをクリックします。上の4.の手順で、今度は緑色を選択します。
    注記:"Source Images"欄がグレイ表示になっていて使用できないときは、カラー合成画像をクリックしてアクティブにして下さい。
    カラー合成画像に、"DemoGrn.tif"が緑色のレイヤとして追加されます。

  6. 最後に、"Source Images"(元画像)欄で"DemoBlue.tif"を選択し、"Add"(追加)ボタンをクリックします。上の4.の手順で、青色を選択します。
    注記:"Source Images"欄がグレイ表示になっていて使用できないときは、カラー合成画像をクリックしてアクティブにして下さい。
    カラー合成画像に"DemoBlue.tif"が青色のレイヤとして追加されます。 以上の操作で、"DemoRed.tif"、"DemoGrn.tif"、"DemoBlue.tif"の3枚の画像が合成され、カラー合成画像に表示されました。


  7. (任意) 赤、緑、青のそれぞれのレイヤのコントラストを調整したいときは、"Colors"(割り当て色)欄で調整したいレイヤを選択してから、"Color Composite"ダイアログボックスの右端にある"Contrast"(コントラスト)スライダで調整します。
    このスライダは基本的に"Contrast Enhancement"(コントラスト強調)コマンドのBCGつまみと同じものです(詳細は、「リファレンスマニュアル」の「コントラスト強調」コマンドの項をご覧下さい。
    注記:鮮明なカラー合成像を得るためには、ここでコントラストを強調されることをお勧めします。

  8. (任意) 赤、緑、青の各レイヤの位置を微調整したいときは、最初に"Colors"(割り当て色)欄で位置を調節したい画像レイヤを選んでから、"Registration"(位置合わせ)欄の矢印ボタンをクリックして、位置を調整します。
    矢印ボタンをクリックすると、"Colors"欄で選択中のレイヤのみが、他のレイヤとは独立して移動します。全レイヤをまとめて移動させたいときは、"All"(全レイヤ)オプションを選択してから矢印ボタンで移動させて下さい。

 

上記の操作例では、3枚のグレイスケール画像を合成し、それぞれにR(赤)、G(緑)、B(青)の色を割り当てましたが、3枚以上の画像を合成することも、また赤・緑・青以外の色を割り当てることも可能です。
カラー合成画像は、元画像(上の操作例では"DemoRed.tif"、"DemoGrn.tif"、"DemoBlue.tif")が閉じられるまでの間、レイヤ別に輝度の調整と位置の調整が可能です。但し、いったん元画像を閉じると、レイヤごとの修正はできなくなりますのでご注意下さい。

カラー合成画像は、"File"(ファイル)メニューの"Save As"(名前を付けて保存)コマンドでフルカラー画像として保存できます。
元画像は、全て同じサイズで、かつ同一の画像データ形式である必要があります。サイズやデータ形式がまちまちな画像は、"Source Images"(元画像)欄に表示されず、1枚のカラー合成画像に合成できません。