DDE（ダイナミックデータ交換）

ダイナミックデータ交換（DDE）は、アプリケーションソフト相互間でデータの交換を行なうための機構です。Image-Pro Plusでは、測定結果のデータをMicrosoft社の表計算ソフト"Excel"に直接挿入することができます。

Image-Pro Plusでは、各測定ツールに"DDE To Excel"（ExcelへDDE転送）コマンドを備えています。このコマンドは、通常は各測定ツールの"File"（ファイル）メニューもしくは"Input/Output"（入力/出力）タブにあります。

"DDE To Excel"コマンドを実行すると、（Image-Pro PlusがExcelを起動できない場合を除き）直ちにデータ転送が開始されます。

データ交換を開始する前に、オプションの設定が必要な場合があります。これは"DDE Options"（DDEのオプション）コマンド（またはボタン）で行ないます。このコマンドでは、データの受け取り先となるExcelのワークシートの名前、ワークシート内のセルの行・列の番号、あるいは次のデータを送信する前に新しい行・列を追加する／追加しない（このアペンド設定で、時間を追ってデータを順次記録できます）、といった設定ができます。

●"DDE To Excel"（ExcelへDDE転送）："DDE To Excel"コマンドを実行すると、測定データをMicrosoft社の表計算ソフト"Excel"へ転送できます。"DDE To Excel"コマンドを実行する前に、"DDE Options"（DDEのオプション）コマンドを使って（Excel内の）正しい転送先・転送方法をあらかじめ指定しておく必要があります。"DDE To Excel"を実行すると転送が行なわれますが、データが転送されたことは画面を見ただけではほとんど分かりません。アプリケーションをExcelに切り換えると、データが転送されたことを確認できます。Excelをあらかじめ起動せずに"DDE To Excel"コマンドを実行すると、Image-Pro PlusがExcelを起動しようとします。起動に失敗した場合は、次のようなメッセージボックスが表示されます。

このメッセージが現れたら、下記の"DDE Options"（DDEのオプション）コマンドの"Browse"（参照）ボタンで、Excelの正しいパスを指定して下さい。

また、Image-Pro PlusとExcelの両方を同時に使用できる十分なメモリーがあるかも確認して下さい。

●"DDE Options" (DDEのオプション)："DDE Options"コマンド（またはボタン）を使用すると、現在の測定データをDDEで転送する先と、転送の方法を指定できます。

"DDE Options"コマンド（またはボタン）をクリックすると、"Dynamic Data Exchange Options"（ダイナミックデータ交換のオプション）ダイアログボックスが表示されます。

●"Target Program"（転送先ソフト名）：転送先プログラムにはExcelを指定して下さい。

●"Path"（パス）：この欄で、Excelのパスを指定します。

●"Browse"（参照）：このボタンで、Excelのパスを指定します。

●"Sheet"（シート）：データの転送先となるExcel内のワークシートを選択します。

注記： "DDE To Excel"コマンドをクリックしてDDEによる通信を開始するまでの間、この欄には"Active Sheet"（現在アクティブなワークシート）しか表示されません。通信を開始すると、Excelのファイル内の実際のワークシート名が表示されます。

●"Position data set at: Row:"/"Col.:"（転送先のセルの位置）：スピンボタンを使って、転送データの受信を開始するExcel内のセルを、「行」（Row）と「列」（Col.）番号で指定して下さい。このオプションを設定した後、最初に"DDE To Excel"コマンドを実行すると、転送されたデータはここで指定したセル以降のセルに取り込まれます。連続呼び出しデータを現在のデータの下または右へ向かってアペンドしていきたい時は、以下のオプションボタンのいずれかを選択して下さい。

●"Append next data set to the bottom"（追記データを下へアペンドする）：このオプションボタンを選択すると、"DDE To Excel"コマンドの連続実行時に、新しく転送されてきたデータは前回のデータの下に順次アペンドされていきます。Image-Pro Plusは、行数を必要な分だけ増やします。

●"Append next data set to the right"（追記データを右へアペンドする）：このオプションボタンを選択すると、"DDE To Excel"コマンドの連続実行時に、新しく転送されてきたデータは前回のデータの右側に順次アペンドされていきます。Image-Pro Plusは、列数を必要な分だけ増やします。

●"Increment position for next data set by..."（アペンド位置を以下の増分で転送毎にシフト）：このオプションボタンを選択すると、"DDE To Excel"コマンドの連続実行時に、新しく転送されてきたデータのアペンド位置を固定の行数・列数だけ右向き・下向きにシフトできます。増分はデフォルトでは「0,0」に設定されており、この場合連続するデータは順次上書きされます。