サポート

Image-Pro
  操作手順書

サポートImage-Pro plus 操作手順書処理

Edge(エッジ抽出)タブ

"Edge"(エッジ抽出)タブでは、エッジ抽出フィルタを指定して実行できます。

images\ebx_1522063664.gif

"Sobel"(ソーベル):画像内の主要なエッジのみを強調したいときは、このフィルタを選択して下さい。"Sobel"フィルタは、3の近傍領域に対して演算式を適用し、エッジの位置の割り出しと強調表示を行ないます。

images\ebx_316237445.gif

"Sobel"フィルタは、隣接するピクセル間の差異(傾き)を輝度値として表すことで、画像のエッジや輪郭を抜き出します。これは、近傍領域の上下左右の違いの組み合わせで行われ、以下の公式を使います。

(X^2Y^2)^1/2
但し、X(C2FI)(A2DG)
  Y(A2BC)(G2HI)

近傍領域の配置:

images\ebx_1125833576.gif

"Sobel"フィルタには設定オプションはありません。

"Roberts"(ロバーツ):画像内の細かいエッジ(ノイズを含めたエッジ)を強調したい場合は、このフィルタを選択して下さい。"Roberts"フィルタはコンボリューションフィルタではありません。このフィルタは、4の近傍領域に演算式を適用して効果を出す仕組みなっています。近傍領域のピクセルの、左上のピクセルが置き換えられます。

隣接するピクセル間(クロスペア)の差異を輝度値として表すことで、微妙なエッジを抜き出します。近傍領域に値の変化がない場合、ピクセルの輝度は「0」(黒)に設定され、最も変化の大きいところでは「255」(白)に設定されます。中間のグレイレベルは、相違の量を反映します。このフィルタをかけて得られる画像は、エッジと輪郭が暗い背景に浮かび上がる画像です。

他のほとんどのフィルタと異なり、Robertsフィルタは2の近傍を扱います。この近傍領域は中心を持たないので、左上のピクセルが、新しい値に置き換えられます。フィルタリングされた値は、次の式で計算されます。

[(AD)^2(CB)^2]^1/2  

近傍領域の配置:

images\ebx_-2860575.gif

"Roberts"フィルタには設定オプションはありません。

"Laplace"(ラプラス):画像内の全エッジを強調したい場合は、このフィルタを選択して下さい。

"Laplace"フィルタと、その他の幾つかのエッジ抽出フィルタを選択した場合、表示されるオプションはカーネルのサイズとフィルタ処理の強さを指定するオプションです。

images\ebx_-52183289.gif

"3 x 3":縦横3ピクセルのカーネルサイズを使用したい場合は、このオプションを選択して下さい。カーネルサイズが小さいほど、きめ細かなフィルタリング効果が得られます。

"5 x 5":縦横5ピクセルのカーネルサイズを使用したい場合は、このオプションを選択して下さい。

"7 x 7":縦横7ピクセルのカーネルサイズを使用したい場合は、このオプションを選択して下さい。カーネルサイズが大きいほど、大きいフィルタリング効果が得られます。

"Passes"(回数):この欄に、フィルタを画像に適用する回数を入力して下さい。1つのフィルタを繰り返し適用すると、その効果は1回ごとに重畳されていきます。

"Strength"(強さ):この欄に「1」~「10」までの数値を入力すると、画像に適用されるフィルタリング効果の程度を調整できます。「10」を入力するとフィルタの強さは最大(100%)になり、フィルタリングの結果が全ピクセルに適用されます。「10」以下の値を入力するとフィルタの効果が弱くなります。例えば「1」に設定すると、フィルタリングした輝度値と元の輝度値との「差」の10%のみを画像に適用し、「2」に設定すると20%のみを適用する、といった具合です。

"Variance"(バリアンス):エッジやテクスチャ(模様)を検出し強調したい時、このフィルタを選択します。"Variance"フィルタは、中心のピクセルを近傍領域の標準偏差に置き換えます。

"Variance"フィルタの設定オプションについては、"Laplace"フィルタの項をご覧下さい("Variance"フィルタでは、カーネルサイズのみ設定可能です)。

"Phase"(位相):輝度の変化の方向が現れるような形でエッジを強調したい場合は、このフィルタを選択して下さい。"Phase"フィルタは、ソーベルフィルタと相補の関係にあります。

"Phase"フィルタには設定オプションはありません。

"Horizontal"(水平):画像内の水平方向のエッジを強調したい場合は、このフィルタを使用します。

"Horizontal"フィルタの設定オプションについては、"Laplace"フィルタの項をご覧下さい。

"Vertical"(垂直):画像内の垂直方向のエッジを強調したい場合は、このフィルタを使用します。

"Vertical"フィルタの設定オプションについては、"Laplace"フィルタの項をご覧下さい。