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Histogram Based(ヒストグラムで設定)タブ
このタブのツールを使用すると、画像から抽出したい色をRGB(赤、緑、青)カラーモデルないしHSI(色相、彩度、輝度)カラーモデルのいずれかで指定できます。 RGBカラーモデルは、一般に多く用いられています。しかし、多くの自然色では、RGBの各色成分の値と、実際の色との関係が不明確です。例えば、黄色と茶色は、目視では大きな違いがありますが、黄色は「明るい茶色」であるために、RGB値は非常に似通っています。このため、茶色の背景から黄色のオブジェクトを分離するのは、RGBカラーモデルを使用して設定した場合はかなり困難になります。 これに対し、HSIカラーモデルのH(Hue: 色相)成分の値は、人間の色彩感覚に近い値となります。HSIのカラーモデルとHの色成分を選択すると、茶、黄、緑、青、藍、赤など、人間が異なる色として認識する色がそれぞれ一つのピークとなってヒストグラムに現れます。このため、一般にHSIではRGBよりも容易に色を区別して指定することができます。
"Histogram
Based"(ヒストグラムで設定)タブのオプションは以下の通りです。 ●クラス名選択欄 :この欄は、現在設定中のクラス(色レンジないし輝度レンジ)を表示・選択します。下記の"New"(新規)ボタンで2つ以上のクラスを設定すると、各クラスの名前が"Class 1", "Class 2"...のように表示されます。 クラスの名前は、この欄に直接タイプして変更できます。複数のクラスを設定したときは、この欄でクラスを切り替えられます。 ●"New"(新規):このボタンをクリックすると、新規クラス(色レンジないし輝度レンジ)を追加できます。クラスには"Class 1", "Class 2"...のような名前が付きます。最大で16のクラスを設定できます。カラー画像の場合、追加された新規クラスの色レンジはスケール全体に広がりますので、垂直線マーカーをドラッグしてレンジを設定して下さい。 注記: グレイスケール画像では、複数のクラスが重なり合うように設定することはできませんが、カラー画像では複数のクラス同士を重ねることが可能です。この場合、重なり合う複数のクラスにまたがるピクセルは、最初に作成されたクラスのピクセルとして表示されます。 ●"Del"(削除):このボタンをクリックすると、クラス名選択欄("Class ...")で現在選択中のクラスを削除します。 ●クラス色選択ボタン:このボタンをクリックすると、「色の設定」ダイアログボックスを開きます。「色の設定」ダイアログボックスで選択した色が、選択中のクラスの色となり、クラスに含まれるピクセルを塗りつぶす色になります。
●色成分選択ボタン:このボタンは、各クラスのレンジを設定する色成分(チャンネル)を選択します("RGB"または"HSI"のボタンが表示されます)。例えば"R"の色成分でレンジを設定するときは、"R"のボタンをクリックしてからレンジの設定を行なって下さい。色成分選択ボタンは、カラーモデル選択欄の設定に応じて切り替わります。また、これらのボタンはグレイスケール画像では表示されません。 ●カラーモデル選択欄:この欄では、レンジ設定に使用するカラーモデル(RGBまたはHSI)を選択します。カラーモデルを変更すると、現在のレンジ設定を全て破棄します。 ●ズームツール:カーソルをヒストグラム上へ移動すると、カーソルが虫メガネの形になり、クリックするとその付近を拡大します。ヒストグラムを拡大したいときに使用して下さい。[Shift]キーを押しながらクリックすると縮小します。
●垂直線マーカー:この2本の垂直線をドラッグして、レンジの値上限値と下限値を指定して下さい。垂直線マーカーをドラッグする代わりに、数値を入力欄に直接タイプしてレンジを設定することもできます。
●"Show All"(全て表示):このオプションを選択すると、全成分のヒストグラムを表示します。色成分選択ボタンで選択中の色成分は1色に塗りつぶされたヒストグラムとして表示され、その他の色成分は中抜きのヒストグラムになります。このオプションを選択しない場合は、色成分選択ボタンで選択中の色成分のみがヒストグラムに表示されます。"Show All"オプションは、グレイスケール画像では表示されません。 ●スケールアジャスタ:このスクロールバーは、ヒストグラム垂直方向のスケール(最大振幅)を変更します。ヒストグラムの高さが低く、レンジを設定しにくい場合に、スクロールボックスを下向きにドラッグすると、ヒストグラムが垂直方向に拡大されます。 ●スポイトボタン():このボタンをクリックして選択してから画像の中をクリックすると、クリックした近傍のピクセル値を取り込みます。スポイトボタンの下には、カーソルの付近のピクセルが拡大表示されますので、どの色を取り込んでいるかを確かめられます。
スポイトを使用しないときは、スポイトボタンをもう1回クリックして非選択にします。 ●スポイト太さ選択欄:この欄で、スポイトの太さ(値を取り込む近傍の大きさ)を選択できます。太さは、ピクセル単位で1x1, 3x3, 5x5, 7x7のいずれかを選択できます。 ●アンドゥボタン():このボタンをクリックすると、直前の設定を取り消し、その一つ前の設定に戻します。直前の設定のみを取り消したいときに使用して下さい。 ●リセットボタン():このボタンをクリックすると、現在選択中のクラスのレンジ設定値をリセットします。レンジの設定を始めからやり直すときに使用して下さい。このボタンは、グレイスケール画像で複数のクラスを設定した場合は使用できません。 ●反転ボタン():このボタンをクリックすると、レンジの設定値を反転します。グレイスケール画像で複数のクラスを設定した場合、このボタンは使用できません。 ●自動ボタン():このボタンをクリックすると、レンジを自動設定します。 ●表示クラス選択欄:この欄では、画像内で塗りつぶし表示されるクラスを選択します(塗りつぶす色は、クラス色選択ボタンで指定された色です)。 ●"All Classes"(全クラス): 画像内に設定された全クラスを、それぞれの色で塗りつぶし表示します。 ● "Current Class"(現クラス): 現在設定中のクラスのみを画像内で塗りつぶし表示します。 ● "None"(非表示): このオプションを選択すると、画像内にクラス色を表示しません。 ●表示方法選択欄:この欄では、画像内に設定したクラスの色(画像から抽出された領域を塗りつぶす色)の表示方法を設定します。通常の表示では、画像内で取り込んだ色の領域が特定の色で塗りつぶし表示されますが、反対に背景を白や黒でマスクして、設定中のレンジに含まれる領域を元のままの色(透明マスク)で表示することもできます。以下の表示オプションが使用できます。
デフォルトでは、"Class Color on Transparent"が選択されています。 ●"Create Preview Image"(プレビュー画像作成):このボタンをクリックすると、レンジ設定中の画像をそのままフルカラー画像として取り込み、新規画像ウィンドウに開きます。この画像は、"Segmentation"(色抽出)コマンドを適用した画像が8/12/16ビットグレイスケール、パレットないし24ビットフルカラー画像の時は24ビットフルカラーになり、画像がRGB36ないしRGB48のときはそれぞれ36ビットないし48ビットフルカラーになります。 注記: このボタンは、白黒以外の色のマスク画像を作成するときにも使用します。 ●"File"(ファイル):このボタンは、現在の色(輝度)レンジ設定(カラーレンジリスト、クラスリスト)をファイルに保存したり、逆にカラーレンジリストのファイルをロードするときに使用します。レンジの設定値をファイルに保存しておくと、同一の設定値を反復使用できますので、解析条件の統一や再現性の向上に役立ちます。
●"Load File"(ファイルをロード): 色(輝度)レンジの設定値を、既存のカラーレンジファイル(*.rge)に保存から呼び出します。 ●"Save File"(ファイルを保存): 色(輝度)の設定値をカラーレンジファイル(*.rge)に保存します。設定した全クラスの設定値が保存されます。 ●"New Mask"(新規マスク):このボタンをクリックすると、各クラスの色(輝度)レンジ設定に基づいてマスク画像を作成します。その際、マスク画像は元の画像とは別の、新規画像として作成されます。このマスク画像では、設定したレンジに含まれる領域が白になり、それ以外の領域(背景)が黒にマスクされます。新規画像は、元の画像と同じ画像データ形式になります。 注記: 白黒のマスク画像でなく、元の画像の色を残したマスク画像や、レンジに含まれる領域をクラス色(クラス色選択ボタンで指定した色)に塗りつぶしたマスク画像を作成したい場合は、"Create Preview Image"(プレビュー画像を作成)ボタンを使用して下さい。 ●"Apply Mask"(マスクを適用):このボタンをクリックすると、各クラスの色(輝度)レンジ設定に基づいてマスク画像を作成します。その際、マスク画像は元の画像の中へ書き込まれます。元の画像とは別にマスク画像を作成したいときは、"New Mask"(新規マスク)ボタンを使用して下さい。 ●"Close"(閉じる): このボタンは"Segmentation"ダイアログボックスを閉じます。 |
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